一生大切に愛せる婚約指輪の選び方。ブランドや予算以外のポイントとは?

永遠の愛を伝えるアイテムとして用いられる婚約指輪(エンゲージリング)。ふたりの新しい記念日となるプロポーズの際、これから永く人生を共にするパートナーへ贈る記念品だからこそ、一生愛せる物を選びたいもの。そこで気になるのは、何を基準にして選ぶべきかという部分ではないでしょうか。
今ブランドや予算も大切ですが、デザインや素材、多くの場合に使われているダイヤモンドの質など、選ぶための視点は人それぞれ。今回は、婚約指輪を選ぶ際のポイントや、長く使うための選び方の注意点をご紹介します。たったひとつの特別な輝きを選ぶための参考になれば幸いです。

婚約指輪は一緒に選ぶ?男性に選んでもらう?

婚約指輪を選ぶ前に気になるのが、誰が指輪の良し悪しを考えて決めるのか、選択権は誰にあるのかということではないでしょうか。
プロポーズにおけるサプライズ演出も重要ですが、実際に婚約指輪を身に着けるのは贈られた女性側だからこそ、女性の好みも取り入れておきたいもの。しかしながら、理想のプロポーズや婚約指輪の形は人によって異なります。ここでは2人で選ぶ場合と男性に選んでもらう場合、それぞれのメリットを解説します。

一緒に選ぶメリット

ゼクシィ結婚トレンド調査2021によると、38%の夫婦が「2人で婚約指輪を選んだ」と回答しています。婚約指輪はプロポーズの際にサプライズで渡されるものというイメージを抱きがちですが、最近では夫婦が2人で納得したものを購入するケースも増えています。
婚約指輪を一緒に選ぶ上でもっとも大きなメリットは、女性主導でデザインや素材、着け心地、ダイヤモンドの大きさなどを決められることです。婚約指輪は一般的なファッションリングとは異なり、基本的には一生使い続けていくもの。そのため、もらった後で「実は気に入らなかった」という悲しい結果になることは避けなければなりません。2人で相談しながら選ぶことで、お互いに納得したひとつを選ぶことができます。また、事前に薬指のサイズや金属アレルギーなどを考慮する必要もありません。

男性に選んでもらうメリット

男性が婚約指輪を選ぶ場合、女性の好みや婚約指輪に対しての価値観、左手薬指のサイズなど、選ぶ上での下調べが重要です。基本的には事前情報をもとに、ジュエリー販売店の専門家に意見を聞きながら選ぶ形になることでしょう。
男性に選んでもらうメリットは、やはりプロポーズにおけるサプライズ演出が可能になる点が挙げられます。プロポーズの瞬間は、この先も永く残る思い出のひととき。一緒に選ぶ場合には必ずネタバレが発生してしまうため、唯一無二の強みともいえます。
また、婚約指輪に対する予算を女性側に知られることなく購入できるのもポイントです。2人で選んだ場合、女性側が「これがいい」と気に入ったものに対して、予算上の都合で別のものに変えてもらう……といったことは難しいものです。

婚約指輪の相場(平均購入価格)

意外と気になっても周囲には聞けないのが、「いったい皆は婚約指輪にいくら費やしたのか」ということ。家庭事情にも関わるセンシティブな話題だからこそ、世間のスタンダードな金額が気になるものです。ここでは婚約指輪における相場(平均購入価格)をご紹介します、

「給料の3ヶ月分」はすでに少数派

婚約指輪にかかった金額は、全国平均で35万円とされています(参考:ゼクシィ結婚トレンド調査2021)。一方で、一般的にいわれている「給料の3か月分」にあたるだろう50万円以上の婚約指輪を購入している割合は、全体のわずか20.2%。すでに少数派となっています。
「婚約指輪は給料3か月分」というイメージは、実は世界的なダイヤモンド業界のリーディングカンパニーであるデビアス社が1970年代に打ち出した広告キャンペーンによるもの。明確な根拠のある数字ではありません。

婚約指輪の意味を改めて考える

そもそも、なぜ婚約指輪は必要なのでしょうか。
婚約指輪の購入理由を尋ねたアンケートによると、「プロポーズの際に贈ってくれた」「けじめとして」といった意見が多いようです。一方で、「前からもらうことが当たり前だと思っていた」「以前から憧れていた」といったものも。
婚約指輪に対しての思い入れや欲しい理由は人それぞれですが、共通しているのは、プロポーズや婚約における記念品であるという点です。2人にとって大切な瞬間を彩るものだからこそ、価格や一般的な予算感のイメージに惑わされず、納得できるものを選びましょう。

重視したいポイントから考える婚約指輪の選び方

婚約指輪を選ぶ上で、重視すべき点はいくつかあるものです。人によってそれぞれの要素に対する重みづけは異なりますので、ここでは各ポイントにおける選び方を解説します。

デザインから選ぶ

婚約指輪のデザインは、視覚的な要素ということもあり、選び方によってもたらす印象が大きく変わるポイントです。ダイヤモンドや宝石が用いられたものが基本形ではありますが、中には地金のみのシンプルなものもあります。
宝石をメインモチーフとした場合でも、一粒石を立て爪でとめるか、地金の中へ埋め込むか、あるいはメレダイヤのような0.1カラット以下の小さな石をふんだんにあしらうかといった変化が楽しめます。

ダイヤモンドの質(4C)を決める

婚約指輪でもっとも多く用いられる宝石がダイヤモンドです。指輪の主役ともいえる存在感を放つダイヤだからこそ、品質にはこだわりたいもの。
ダイヤモンドを選ぶ上で基準となる考え方が「4C」です。4Cとは、「Carat(カラット):大きさ」「Cut(カット):輝き」「Color(カラー):色」「Clarity(クラリティ):透明度」の頭文字を取った品質基準です。各項目にはそれぞれランクが設けられており、高いランクのダイヤモンドほど美しいとされています。
4Cの中でも見た目に影響を及ぼしやすい要素が「Carat(カラット)」と「Cut(カット)」だといわれています。実際に目で見比べながら、どれほど煌めきに違いが出るのかを確かめてみるといいでしょう。

素材から選ぶ

婚約指輪の地金となる代表的な素材にプラチナが挙げられます。
プラチナは白銀色の上品な輝きが特長の、希少性の高い貴金属として知られています。比較的柔らかい素材のため細やかな加工もしやすく、また、金属アレルギーを起こしにくい素材のため、長年にわたって身に着ける上ではメリットの大きな金属です。
他にもゴールド(金)や、プラチナとゴールドのコンビなどもよく見かけます。最近ではチタンやジルコニウムといった素材も台頭してきていますので、好みとアレルギーの有無などを考慮して選びましょう。

着け心地や使うシーンを考える

時には見た目では気に入ったデザインや形でも、着けてみると案外しっくりこない……という場合も。婚約指輪に指を通したときの質感や着け心地は、なかなか明文化できない分、大事にしたい感覚です。
今後、婚約指輪を身に着けるシーンを先読みしておくことも大切です。婚約期間中だけでなく、人によっては結婚した後のお出掛けの際、おしゃれの一環として結婚指輪と重ねづけする場合もあります。「どんな場面で活躍しそうか」という視点から選ぶこともおすすめです。

年齢を重ねても使い続けることを前提に考える

肌色や指の細さ、デザインの好みなどは年齢によって移ろいやすいもの。現時点での好みやフィット感のみで選ぶのも構いませんが、10年後、20年後を見据えた上で、長く使える婚約指輪を選ぶのもいいでしょう。
購入店舗やブランドによっては、将来的なサイズ変更やメンテナンスに対応してくれる場合もあります。将来的なお手入れの可能性なども考えておくと安心です。

婚約指輪を選ぶ際の注意点

婚約指輪を選ぶ上で、事前に知っておきたい注意点とはなんでしょうか。ここでは先輩花嫁の失敗例から学ぶポイントを解説します。

指の太さは朝と夜で変わる

一般的に、指の太さは朝晩で変わるといわれています。基本的には朝はむくんで太くなり、夕方から夜にかけてむくみが取れ細くなっていきます。しかしながら、これはあくまで一般的な例ですので、人によっては夕方以降の方が太くなるという人もいるでしょう。
また、女性によっては生理周期などのバイオリズムによっても太さが変わるといわれています。婚約指輪を選ぶ際には、時間帯やサイズの振れ幅に注意しましょう。

指の形や肌色に合わせて選ぶ

着ける人の指の形や肌色によって、似合うデザインは異なります。素材である金属を決める際や、デザインを選ぶ際には、その人自身のタイプに合った形や色を選ぶと長く使えます。

できれば実際に試着してみる

カタログやインターネット上の紹介ページを参考に選ぶのもいいですが、できれば自身の指で着け心地や着けた時の印象を確かめておくと、購入後にギャップがありません。案外チェックしていなかった指輪が候補に挙がってくることもありますので、試着ができる場合は積極的に活用しましょう。

納期はあらかじめ確認しておく

普段使いのファッションリングとは異なり、婚約指輪は手元に届くまでに時間がかかる可能性があります。フルオーダーやセミオーダーのデザインだけでなく、刻印の有無や、使用するダイヤモンドの選択などによっても左右されますので、来るべき日のためにも、あらかじめ納期は確認しておきましょう。

一生に一度の記念として、長く愛せる婚約指輪を選ぼう

プロポーズの象徴として憧れを集める婚約指輪。結婚後も身に着けたいアイテムとして長く愛するためには、納得いくまで検討することが重要です。今回紹介したポイントと注意点を参考に、2人にとって特別なひとつを選んでみてはいかがでしょうか。
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