婚約指輪は普段使いしてもいい!使いやすい指輪の条件と長く使うコツ

プロポーズの思い出を彩る婚約指輪。美しいダイヤモンドの煌めきや繊細なデザインにより、ファッションリングとは一線を画す品格を醸し出すアイテムです。しかしながら、婚約指輪は基本的に婚約期間に身に着けるもの。せっかく気に入ったデザインなら、結婚後であっても身に着けたいものではないでしょうか。今回は婚約指輪の普段使いについて、先輩花嫁たちはどうしているのか、また普段使いを考えた上で最適な指輪の条件、長く使うコツなどをご紹介します。

普段から婚約指輪を使っている人の割合

株式会社Colorsの婚約指輪に関する調査によると、入籍済みの女性のうち29.8%が購入した婚約指輪を普段使いしているとのこと。一方で、Hanayumeが行ったアンケートによると、15.2%の人が結婚後も毎日婚約指輪をつけているそうです。
特別な日につけるという人に比べるとそれほど多い割合ではありませんが、それでも一定数の支持があるという結果が得られました。
このことから、婚約指輪を普段使いしたいというニーズは決して不思議なものではないことがわかります。

普段使いしやすい婚約指輪の条件

それでは、実際に婚約指輪を普段使いするためには、いったいどのような指輪が適しているのでしょうか。日常に溶け込むために考えておきたいポイントをまとめましたのでご紹介します。

周囲に引っかかりにくい形やデザインである

ダイヤモンドの一粒石を立て爪でとめるデザインや、シェイプの凝ったデザインなどは特別感を演出しますが、一方で、周囲の布地や髪の毛などを引っ掛けやすい形状でもあります。時には日常のちょっとした動きでぶつけたり、傷をつけたりしてしまうことも。最悪の場合、爪が歪んで宝石が落ちてしまう可能性もあります。
あらかじめ婚約指輪を普段使いすることを考えているのであれば、引っかかりにくいデザインの指輪を選ぶ必要があります。宝石のとめ方も立て爪でなく、地金に埋め込む、あるいは宝石を囲むように土台を作る『ベゼルセッティング』などもありますので、好みとの兼ね合いを考えながらデザインを決めていきましょう。

普段のファッションと合わせやすい

おしゃれなお出掛けのシーンや、ドレスファッションのような装いであれば、どれだけ煌びやかな婚約指輪であったとしても引けは取らないでしょう。しかしながら、普段使いをする上で考えるべき調和は、身に着ける人の日常ファッションです。
もしもジーンズやTシャツといったカジュアルな装いを好む人であれば、そうした普段着にも合わせやすい、シンプルな婚約指輪の方がマッチするかもしれません。また地金である金属の色なども、普段の服装に合わせやすい色合いのものが好ましいといえるでしょう。

結婚指輪と重ねづけしやすい

入籍後は、まず左手の薬指に結婚指輪をつけるという人が多いのではないでしょうか。婚約指輪を普段使いする場合、この結婚指輪に重ねてつけるというケースが多くあります。そのため、あらかじめ結婚指輪との相性を考えた上で、婚約指輪を選ぶとミスマッチが減らせます。
指輪同士がぶつかると、双方の指輪に傷がついてしまうことがあります。また重ねづけをすることによって、想定していたボリューム以上の重さやインパクトが左手の薬指に乗ってくる可能性も考えられます。あるいは、そもそもデザイン自体が重ねづけに適さない相性であることも。
婚約指輪と結婚指輪、それぞれの高さやフィット感、統一感などを考えておく必要があります。ブランドや店舗によっては重ねづけすることを前提とした『セットリング』もありますので、必要に応じて検討することもおすすめです。

メンテナンスや手入れがしやすい

どれほど気をつけていても、普段使いする分、どうしても汚れや傷はついてしまうもの。また、加齢や生活の変化などによっては指の細さが変わってしまう場合もあります。こうした指輪自体の経年劣化や、自身の指輪サイズの変更にも対応しやすい婚約指輪を選んでおくと、先々まで長く使いやすいといえるでしょう。
凹凸の多いデザインの指輪の場合、隙間に汚れが入り込んでしまうことも。また、表面に隙間なくデザインや宝石が散りばめられているような婚約指輪は、一般的にサイズを伸ばしたり、縮めたりすることが難しいといわれています。

婚約指輪の着用を避けるべきシーンもある

日常生活に取り入れるおしゃれの一環として、婚約指輪を取り入れるのはいい試みです。しかしながら、時と場合によっては着用を避けるべき場面もあります。ここでは婚約指輪をつける上でふさわしくないシーンと、その理由を解説します。

弔辞

基本的に、お葬式やお通夜といった弔辞に、婚約指輪の着用はマナー違反となります。
葬儀などのシーンにおいて、華やかな煌めきを放つ婚約指輪の存在は必要以上に目立つもの。デザイン性のあるものはブラックフォーマルの中でも悪目立ちしてしまいますので、避ける必要があります。
宝石などのついていないシンプルなものであったとしても、素材がゴールドのものはふさわしくありません。
一方で、結婚指輪はつけてもいいとされていますが、ハーフエタニティなどのダイヤモンドがついたような華やかなデザインの場合には、結婚指輪でもNGですので注意しましょう。

家事などの油分に触れる場面

多くの場合、婚約指輪にはダイヤモンドがあしらわれています。
ダイヤモンドには「親油性」という、油分になじみやすいという性質があります。長年愛用していたダイヤモンドの輝きがくすんでしまうのも、多くの場合はこの油分が原因です。
料理や掃除、洗濯といった家事などを行うシーンでは、婚約指輪はあらかじめ外しておくことをおすすめします。

温泉の入浴時

婚約指輪をつけたまま温泉に入るなら、用いられている素材を確かめておく必要があるでしょう。温泉には硫黄をはじめさまざまな成分が含まれており、場合によっては指輪の劣化を招くことがあります。
たとえばピンクゴールドの地金は人気色でもありますが、割り金とよばれるゴールドを強くするための素材として銅が多く含まれているため、くすんだり黒く変色したりする可能性があります。ただし、ゴールドであっても純金であれば変色の心配はありません。
プラチナのは変色や変質がしにくい素材ですが、物によってはこちらも割り金に銅が含まれていることがありますので確認しましょう。
ダイヤモンドは温泉の影響を受けにくいとされています。一方で、トパーズやオパールといった宝石は変色・変質により色が消えてしまう可能性もありますので注意が必要です。

婚約指輪を毎日着けながら長く使うコツ

お気に入りの婚約指輪を普段使いする上で、より長く楽しむためにはどんなことに注意すればいいのでしょうか。気を付けるべきポイントを含め、長持ちさせるコツをご紹介します。

なくさないような工夫をする

婚約指輪を長持ちさせるため、こまめに着脱を繰り返す場合、心配になってくるのが紛失の危険性です。せっかくの婚約指輪をなくしてしまわないよう、持ち運びの手段や保管場所はあらかじめ決めておきましょう。
外出時にはジュエリーケースを持参する、家の中で外したときには必ず所定の位置に置くなど、決め事を作っておくことでなくしにくくなります。

こまめな手入れを行う

婚約指輪を普段使いする中で、どれだけ気を付けていたとしても、汚れの付着や細かな傷は避けられません。
汚れがついてしまったときには、指輪を外して水洗いを行い、ジュエリー用のクロスなどの柔らかい布で水気を拭き取りましょう。傷が目立つようになってきた場合には、購入店かメンテナンス用の専門店に磨き直しの相談を行います。
婚約指輪は大きな買い物であるからこそ、購入時には販売員に、普段のお手入れやメンテナンス方法について聞いておくこともおすすめです。

購入時にアフターメンテナンスがあるか確かめておく

ブランドや店舗によっては、購入後のアフターフォローとしてメンテナンスやお手入れのサービスを用意していることがあります。将来的なサイズアップ・サイズダウンにも備えられる可能性がありますので、確認しておきましょう。

ファッションの一部として婚約指輪を楽しもう

日常に婚約指輪を溶け込ませることで、指先を見るたびに、2人の大切な思い出をいつまでも楽しむことができます。購入時の好みで選んでしまいがちですが、初めから普段使いのニーズがあるのであれば「気軽に使う」を前提にして選ぶのもいいかもしれません。
傷や汚れに対する考えは人それぞれですが、2人の歩んできた道程を表すものともいえます。刻まれていく想いを楽しみながら、婚約指輪を思う存分楽しみましょう!
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